大阪市西成区  司法書士・行政書士 御木威の日記

2012年09月

 前回お話した続きでございます。

 中小零細の企業や事業主の方の場合、金融機関からプロパー融資を受けることは難しいです。保証を付けてくれと言われます。保証とは各自治体が運営している保証協会がそれにあたります。

 前回お話した緊急融資は特別なものなので通常は、大まかに分けて新規開業と開業後に融資を受ける場合です。どこが違うかといいますと、開業で借りる場合は業務の実績がない状態で申し込むのと開業後実績があり返済能力の担保がある程度ある場合です。当然後者の方が融資がおりやすいです。

 では、開業資金の場合と、開業後の資金融資の審査の一番の違いは、開業資金の有無です。開業するためにいかに準備してきたかという点をいくら資金を貯めてきたかで判断されます。多ければ多いほどいいです。ないから借りるんだという意見はあると思いますが、ある人に貸すというのが現実です。資金があって融資の必要がなくても借りてくれと金融機関から来ます。それは日本政策金融公庫でも同じです。

 タンス預金は基本的に認められません。直近に預け入れたお金も基本的に自己資金とは認めてくれません。通常半年以上前から通帳に記載されている残高が自己資金として見られます。
 例外的には、退職金が入ったという場合は認めてくれるでしょう。
 次に開業の計画です。他者との差別化やこの業界の経験値などを見られます。さらに収支の計画も見られます。あくまで計画ですが、平均客単価や一日の平均来客数とその数の根拠などの説明、立地、水道光熱費に家賃、そして今回借り入れの返済といった支出部分と整合性を出します。

 当然面接があります。厳しいことを言われたりもしますが、特に気を付けないといけないのは借り入れが出るか出ないかというボーダーにいる場合、仕事を語ったりするその情熱、人間性は特に見られます。一度断られても何度も足を出して審査が覆ったケースもあります。

 すべての融資に共通するものですが、自分自身に置き換えて自分なら貸さないというような行為をしていると間違いなく審査にマイナスになります。

 まず公共料金の支払いをきちんとしているか? 
 ☆支払っていればいいというわけではありません。一日も遅れずに支払っているかという部分が見られます。特に直近半年で一日でも遅れがあると通常融資はおりません。

 カードローンなど他に借金はないか?
 ☆あれば審査にマイナスになります。
 
 許認可が絶対必要な業種ではないか?(ないと営業ができない場合とあれば幅広く仕事ができる場合とで分かれます)
 ☆許認可がないと営業ができない場合では許認可がないと申し込みもできません。

 営業後の融資であれば確定申告を期限通りにしているか?
 ☆していないとこちらも融資がおりないと言ってもいいかもしれません。
  
 税金を期限通りに納めているか?
 ☆遅延があるとこちらも融資がおりないと考えた方がいいでしょう。

 帳面をきちんとつけているか? 
 ☆あった方がプラスになります。
 
 営業実態がキチンとあるか?
 ☆請求書や領収書、銀行振込等々通常営業をすればあるであろう書類や記録があるか見られます。
 ペーパーカンパニーには融資はおりません。

 日銭が入ってくる業種、たとえば飲食業や小売りの場合では運転資金はおりにくいし降りても少額しか申し込みはできません。もちろん多額の資金の必要性を説明できれば別ですが、日々の売り上げから仕入れなどの運転資金が捻出されますので、通常一日分の運転資金があれば店が回るというの理由です。それが回らないというのは儲かっていないということを言ってしまうことになるからです。
 建設業など工事完了後に請負代金が入ってくるような仕事から入金までタイムラグがある業種では運転資金が出やすいですがそれでも3月分の売り上げ相当ぐらいまでしか借りられないんじゃないでしょうか?
 設備資金ではそういう制限はありませんが、設備資金で申し込みをして他に流用してそれがばれてしまった場合、今後融資が借りれなくなります。最近では設備購入の領収書を出せと言って来たり、設備販売業者に直接振り込んだりするケースも聞きますので他に流用というのは最近では難しくなってきておりますが。

 以上のようなことに留意すればいいんじゃないでしょうか。

 

 
にほんブログ村 士業ブログ 司法書士へ
にほんブログ村

 自営業の方が一番悩まれているのが資金繰りです。最悪の場合、黒字であっても資金ショートすれば倒産・廃業はあり得ます。
 なので資金ショートが起きそうな経済状況が予想されれば国は、緊急融資を行います。直近でいけばリーマンショックや東日本大震災などです。大企業倒産した場合や狂牛病が発生したときなどでも対象業種には緊急融資がありました。
 上記のような出来事があると①取引先がつぶれると代金がもらえない→②もらえない業者も支払いができなくなって倒産→③②の業者から代金もらえなくて③の業者も倒産 
以下繰り返し。


 こうなると経済が冷え込むのでいわゆる金融ブラックリストの方でも融資が出たりします。あくまで政府系の金融機関は営利目的ではなく経済活性のために業者を支援する立場にあるからです。
 現状、そういうことを行うのは日本政策金融公庫(旧 国金)や各自治体の保証協会が行っています。

 そしてこの緊急融資の最大の特徴は審査が緩いというのはもちろんですが、別枠で融資を受けられるというところにあります。
 通常既に枠一杯の融資を受けているとそれ以上は追加融資は受けられませんが、この緊急融資は別枠で貸してくれるので枠一杯借りていても追加で借り入れができます。

 昨今ではJALが倒産の危機と危ぶまれ政府が出資するだの債務免除が行われるなど超優遇措置が取られました。仮にJALがつぶれるとその社員やJALから仕事をもらっていた業者が倒産の危機になります。その数は数万人か数十万人規模に上ります。よく国が大企業のみ金融支援をして助けるのはその後ろにいる下請け業者・取引先を間接的に助けるためです。
 
 親企業がつぶれて仕事がなくなった末端業者を直接支援するより元を助けてそこから仕事が発生するようにした方が効率がいいからという理由ですが、大企業ばかり助けて国民は助けないというのも不公平感は否めません。

 もし業者の方で資金繰りが危うくなると予想される場合は、前もって融資を申し込んでください。支払いができないところまで行ってしまうともはや借り入れをすることは難しくなります。返済を滞っているところに貸してくれるところはほぼありません。

 資金繰りは計画的にしてください。
 次回は、与信審査はどういうところを見られるのかということを書いていきたいと思います。

      大阪市西成区橘3-2-15
       御木司法書士事務所
        06-6659-8066

 
にほんブログ村 士業ブログ 司法書士へ
にほんブログ村

更新さぼってました。すみません。

税金申告、次は源泉所得税に関してです。従業員を雇った場合給料を支払います。この時所得税を引いて渡さなければなりません。
なぜなら給料の所得税である源泉所得税の支払い義務者は雇い主になるからです。
仮に給料天引きせずに全額渡しにしていた場合、税務署は個人に行かず事業者に請求してきます。あとから従業員から貰うというのは難しいので自腹なんてことにもなりかねません。

接待交際費、こちらは個人事業主なら上限はありませんが、売上に対して明らかに多いなど認められない場合がありますので常識の範囲内ということになります。法人ですと600万円まで、そのうち10%は損金不算入となります。100万円接待交際費として支出すれば90万円しか経費として認められないということになります。

税金には代表的なものとして所得税、住民税、事業税、消費税があります。そのうち事業税と消費税は経費です。忘れず経費として計上してください。

法人のみですが、役員の給与の変更は期首から3か月以内です。これは法人の所得と会社役員の所得調整をして税金逃れを防ぐためのようです。

税法もめまぐるしく改正され、景気の動向によっても改正されます。うっかりしていると知らない間に税金が課されたりするので自己申告をされている方は、お気を付けください。

にほんブログ村 士業ブログ 司法書士へ
にほんブログ村

このページのトップヘ